五月人形

収納兜飾り

収納が工夫された五月人形です。飾り台を箱状に作り、その中に兜やお道具などをコンパクトに納めることができるようになっている非常に人気の高い飾りです。
収納着用兜飾りは実際にお子様に被っていただける実用性を兼ね備えた見栄えのある兜飾りです。

写真:収納兜飾り

鎧名称・紹介
竜頭(りゅうず)

竜頭(りゅうず)

竜の形をした前立物です。
最近は付いている兜が少なくなってきましたが、縁起が良いことやかっこよさから好まれるお客様も多いです。

鍬形(くわがた)

鍬形(くわがた)

鍬をかたどったところから由来します。兜の前面につけ威厳を添える前立物です。
金属でできたものが多く「長鍬形」「大鍬形」「三つ鍬形」などたくさんの種類があります。鍬形に空いているハート型の穴を猪目(いのめ)と呼びます。一説には鹿の角をデフォルメしたのもという説もあります。

八幡座(はちまんざ)

八幡座(はちまんざ)

兜の天辺の穴の周縁を飾る金物のことです。
葵座・円座・菊座・裏菊座・抱座・などの座金を何重にも重ねて作ります。
平安時代後期頃までの武士は髪を頭頂で髻に結って葵烏帽子という頭巾で覆い、それを八幡座から引き出して兜が動くのを抑えていたので、穴の直径も5㎝位と大きかったようです。
室町時代頃までには頭を傾けたときに矢が刺さらないよう直径2㎝位までに縮小し、また髪を垂らして被るようになり通気孔としての役割に変わりました。武士にとって兜は神聖なもので、頭頂に護神・武神である八幡様が鎮座するとして穴の周りには格式の高い装飾が施されました。

星(ほし)

星(ほし)

鉢を形成する鉄板を接ぎ留める鋲を、鉢の表面に出したものです。
鋲の頭を星と呼ぶことからその名がつきました。

覆輪(ふくりん)

覆輪(ふくりん)

金・銀・錫(すず)などで縁取りし、飾りや補強としたものです。

篠垂(しのだれ)

篠垂(しのだれ)

兜の八幡座から、鉢の前後または左右などへ数本垂らした筋金です。
古いものは剣形で鉄製の補強材としてつけられましたが、のちに銀杏形(いちょうがた)や蜥蜴頭(とかげがしら)になり金銅や銀胴で作られ装飾になりました。

鍬形台(くわがただい)

鍬形台(くわがただい)

鍬形を支えるために眉庇に取り付けた台です。両端に獣の角等を想わせる一対の装飾を取り付けるのが一般的です。

吹返(ふきかえし)

吹返(ふきかえし)

兜の左右両端から正面に向けて折り返した部分です。
源平合戦や南北朝などでは弓矢の脅威から大きく丈夫な吹返でしたが、戦国時代になると足軽などが前線で戦っていたため武士はその脅威にさらされることは少なくなりました。そのため、視界を広げる効果もあいまって吹返は小さくなったと思われます。

眉庇(まびさし)

眉庇(まびさし)

兜の額の庇(ひさし)の名称です。雨や陽光を遮ると同時に額を守る役割も担っています。
中世は額から眉を覆うように作られていましたが、後に鉢から斜め下方向に突き出た「出眉庇」、垂直に突き出た「直眉庇」などが現れました。

錣(しころ)

錣(しころ)

鉢から垂れ下がり後頭部や首周りを保護する部分です。
そこから正面に向け折り返した部分が吹返です。板札錣(いたざねしころ)や板錣(いたしころ)、小札錣(こざねしころ)などがあり時代によって変化をしていきました。

忍緒(しのびお)

忍緒(しのびお)

鉢に取り付け頭部を固定するために顎で結ぶための緒です。
結び方の多くは「総角結び」で結ばれており、その結び目は「人」という字になっています。
忍緒の結び方を見る

お道具名称・紹介
1 飾り台(かざりだい)

飾り台(かざりだい)

鎧・兜やお道具を飾り付ける台です。

2 屏風(びょうぶ)

屏風(びょうぶ)

五月飾りの屏風には豊富な種類があります。
鎧や兜の大きさや色のバランスで組み合わせますが、上品にまとまり飽きがなく落ち着いた雰囲気を演出できる「金屏風」をお勧めします。柄入や彫金が施された屏風などありますのでお好みにコーディネートするのも楽しいでしょう。

3 弓(ゆみ)

弓(ゆみ)

魔除けの為に飾ります。 古来より日本では弓には妖魔を退ける力があるとされています。
弓の詳細説明を見る

4 太刀(たち)

太刀(たち)

魔物は光ものを嫌ことから弓同様、魔除けの為に飾ります。 普通の刀とは違い儀式用なので、柄を下に向けて飾りつけます。
太刀の詳細説明を見る

5 袱紗(ふくさ)

袱紗(ふくさ)

兜を置く芯木(しんぎ)にかけます。 柄が入っているものは柄が正面に来るようにします。